パヤオのチェンカムにはタイでは珍しいビルマ様式のチーク材で建てられたお寺、ワット ナンターラムがあります。
このチェンカムはパヤオでも県庁所在地があるパヤオ区から車で1時間以上もかかり、ラオスの国境に近い街ですが、バンコクからマイクロバスを使って多くの人が参拝にお訪れる人気のスポットです。
地図
ワット ナンターラムの歴史
このお寺が建てられた年代は不明ですが、もともとはこの地に住んでいたタイヤイ族とよばれるビルマ族がわらの一種を屋根に使ったお寺から「ワット チョンカ」とよばれていました。
しかしながら、長年の風雨にさらされたため、お寺の荒廃もひどくなりました。
チェンカムのパーオー族の資産家、ナンター ウォンアナン氏は仏教に強い信仰を持っていたためこの寺院の修復費用を寄付を行い、藁葺き屋根に代わる新しい寺院の建設が始まりました。
新しい寺院の建設にはタイ人、ビルマ人、タイヤイ人(タイのビルマ族)の職人を雇い、ビルマ形式の屋根を持つ寺院が建てられました。
その改修と大幅な建設には10年かかりました。
寺院が完成後、アナン家に敬意を表し、ナンター ウォンアナン氏の信仰の美徳を記念するため、寺院の名前は「ワット チョンカ」から「ワット ランナーラム」に変更されました。
本殿は3階建てで、最上階は仏陀の階になります。続いて僧侶の階となり、最下層は信徒の階となっています。また合計68本の柱があり、40本は漆塗りと金メッキが施されています。
屋根の装飾がすばらしい祠です
このような装飾もビルマ様式でタイでは見ることは少ないです。
ご本尊はチーク材に金箔が施されたビルマ様式の仏像です。
反射してよく見えませんが仏像の首にタイ首長族がつけている装飾品のようなものが見えます。
この寺院には約1,000年前のチャンセーン王朝時代の仏像が安置され、それら仏像は文化財として指定されています。
これはクローグ ヤーオ(กลองยาว)とよばれる手打ちの打楽器です。
タイ正月のソンクラーンのパレードで使われます。
寺院の中の一部は博物館となっており、再建当時の道具などか展示されています。
また奥には昔の紙幣やお経などが展示されています。
このビルマ様式の寺院はタイでは見ることが少ないです。
もし、パヤオに行かれた際には訪れてみてください。
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