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  • 執筆者の写真somutamu

フワランポーン駅:在りし日のタイで最古の鉄道の駅

更新日:2023年5月14日

フワランポーン駅は1910年にラーマ5世によって建設が始まり、1916年6月25日ラーマー6世の治世に完成した、タイで最古の鉄道の駅です。


駅の外観はトリノ生まれのマリオ マリオ・タマーニョによって設計されたネオルネッサンス様式でドイツのフランクフルト駅に似ています。


この駅は豪華列車で有名なイースタンアンドオリエンタルエクスプレスと、マレーシアに向かうのインターナショナルエクスプレスの終点でもあります。


フワランポーン駅は1日約200本の列車があり、特に正月やソンクランの日などのタイの祭日にはたくさん乗客が乗り降りをしています。



地図

駅構内の様子

駅のメインエントランスはイタリアンスタイルのドームになっています。


エントランスは広く、休日ともなると多くの人が列車を待っています。

こちらが改札口になります。


正面に描かれているのはフワランポーン駅の建設計画をしたラーマー5世。


左に描かれているのはラーマ9世で右に描かれているのは現国王のラーマー10世です。


タイの国鉄では列車の中でチケットの検札を行いますので、改札口でチケットを見せる必要がありませんから、そのままプラットフォームに行くことができます。

実はフワランポーン駅という名称は非公式で地元の人やツアーガイド、一部報道機関が使う名称でタイ国鉄の正式名称は「バンコク駅」となっており、地方に住む人達からクルンテープ駅(สถานีรถไฟกรุงเทพ)と呼ばれています。


プラットフォームにこんなものがあります。


タイ語で「快適な列車の旅!旅行から無事に家に帰りましょう」と書かれています。

つまり、鉄道開設当時の乗車についてのマナーについて描かれたものです。


かなり、えげつない絵ですが、鉄道開設当時はこのような事故があったのでしょう。


しかし、現在でもタイの地方の踏切で列車と乗用車の衝突事故がよく起きます。

ちょうど列車が到着したところでした。


日本では見ることが難しいレトロな列車です。


実はバンコク市内の渋滞の解消対策として、通勤時間帯は車を優先させるために踏切がある列車は出発時間の変更がよくあります。


ですので時刻表通りに列車の出発や到着がすることがありません。


そして渋滞対策として現在ではバンコクでの主要駅の役割をバンコク郊外にあるバンスー駅に移動させました。

待ちくたびれて寝てしまったのでしょうか?


以前、私もアユタヤ旅行で列車で行くときになかなか出発しない列車の中で寝てしまいました。


しかし、起きて時計を見たら出発時間から45分も経過していたにもかかわらず、列車は停車したままということもありました。

これはエアコンつき二階だての寝台車です。

バンコクからチェンマイまで所要時間は15時間です。


私も寝台車を使ってチェンマイ旅行をしたく何度もタイ人妻を誘っているのですが、


妻:「どうして、飛行機で1時間で行けるのに、15時間もかけて行かなきゃいの!だいたい列車の中で15時間も何をしているの!」


私:「youtube、、」


妻「それじゃ家にいるのと同じでしょ!!」


私:「でも旅にはロマンというものがあるだろ、旅のロマンというものが、、」


妻「そんなロマンはいらないから、もし列車で行くなら一人で行って!!!」と言ってまったく相手にしてもらえません。


こんなことなら独身のときに行っておけばよかったです、、、


今後のフワランポーン駅について


2021年、タイ政府は毎年赤字を続けるタイ国有鉄道の経営改善のため、中央駅の機能をフワランポーン駅からバンコク郊外のバンスー駅に移転させ、駅跡地を商業施設の開発を行う計画を発表しました。


その計画に伴い、2021年12月23日をもってフワランポーン駅を廃止する計画でした。


しかし、タイ国有鉄道の労働組合や鉄道利用者、学識経験者などから駅の廃止への反対活動があり、12月14日タイ政府はオンラインにてこれらの市民の意見を聞くための公聴会が行われました。


その後、12月23日の廃止の計画はいったん棚上げの状態になり、1日に22本と減便となりましたが、フワランポーン駅は使用されています。


今後、この計画がどうなるかは不明ですが、駅の施設は100年以上の歴史があるため、廃止後も博物館として使用されると思われています。

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