亡命ベトナム人によるキリスト教会:聖フランシスコ ザビエル教会
- somutamu
- 5 日前
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バンコクにある「聖フランシスコ ザビエル教会」は亡命ベトナム人により建てられたキリスト教会です。

地図
クルトン橋埠頭から徒歩16分
キリスト教弾圧を強めるベトナム阮王朝
ベトナム阮朝を開いた嘉隆帝(かりゅうてい)(1802年ー1820年)はフランスの最新技術で国防の近代化を図ることからキリスト教の布教を容認しました。

しかし、ベトナム阮朝2代皇帝の明命帝(1820年ー1841年)は反フランス政策のためキリスト教の弾圧を行い、ついには1836年に宣教師の処刑をしました。
これなら理由からベトナムでは多くのベトナム人キリスト教徒が山岳地域へ逃れました。

バンコクでキリスト教会が建設される
昔からタイとベトナムの間ではカンボジアの支配権をめぐる争いがあり、このような理由から1834年にもタイはカンボジアに出兵しました。
この出兵の際にタイ軍がカンボジア山中に隠れていたフランス人宣教師2名と約1500名のベトナム人キリスト教徒を保護しバンコクに連れて来ました。

このときタイでは、現在でも修復された多くの寺院が残っているなど仏教を深く信仰したラーマ3世(1824年ー1851年)の治世でした。
またラーマ3世は他の宗教への理解もあり、アメリカ人やイギリス人宣教師と共にタイに来た後にコレラワクチン接種を行ったダン・ビーチ・ブラッドリー博士など高度な知識を持った人材がいたことからキリスト教の布教を容認しました。

こうしたことからラーマ3世により「聖フランシスコ ザビエル教会」の建設が許可され1835年に簡素ながら木造の教会が建てられ亡命ベトナム人は安住の地を得ました。

しかし、3年後の1838年に大嵐で教会は倒壊してしましました。

倒壊してしまった教会ですが1867年に新たな教会が完成し、その後も有志による寄付で増築され続けた「聖フランシスコ ザビエル教会」は現在でもミサが執り行われています。
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